クロアチア パスポートを盗られた

2015年、クロアチアの首都ザグレブ

 

能天気にトラムに乗っていたら、降りた途端に友人が「リュックのファスナーが開いてるっ!!」の声。

へっ!

 

 

慌ててリュックを肩から下ろしてみると、ファスナーが開いて貴重品を入れていたポシェットがない。

その中にはパスポートがぁぁぁぁーーー

なんてこった。((((_ _|||))))

 

ファスナーの引き手はペットボトルで隠して、友人と向かい合って立ってたからと油断したのが運のツキ。

 

友人曰く、「一瞬、私達の間に人が入って邪魔した時があったよね、あの時にやられたんじゃない?」

そう、窃盗団は何人かでチームを組んで、鴨を見つけたら取り囲んで一瞬の隙をついて盗るようです。

 

…って、盗られた後で知っても後の祭り。

泣いても良いかな?

 

パスポートが無くなった時には、1に警察、2に大使館です。

 

1)警察に行って紛失した証明書を発行してもらう。

・発行してもらうには印紙が必要だったので、郵便局に買いに行きました。

 

2)警察でもらった証明書を持って、日本大使館に行って、再発行又は帰国のために証明書を作成してもらう。

・写真と戸籍抄本が必要です。

 

 

スリに遭ったのは、ちょうど空港へ行くために、バスターミナルに向かっている途中でした。

 

 

 

空港の警察には、「ここじゃ盗難証明書は作れないから、街の警察署へ行ってくれ。」と言われてしまいました。

 

友人には先に一人でドブロブニクへ行ってもらい、私の航空便を翌日に変更します。

 

変更不可の一番安い航空券だったのに、クロアチア航空に事情を話したら、

「無料で変更できるかもしれないから、スーパーバイザーに相談してみて。」と電話番号を教えてくれました。

マジですか!?

掃き溜めに鶴、じゃなくて、地獄で仏。

 

そしてネットで今夜のホテルを予約して、友人にお金を借りて一人街へ戻ります。

 

ホテルでチェックインの際にパスポートの提示を求められたので、事情を話すとパスポート無しでもOKとの事。

もう夜なので、明日の朝一で警察署へ駆け込む事にします。

 

 

そして翌朝、盗難証明書を発行してもらうために、警察署に一番乗りしました。

英語を話せる警官が来るまで1時間以上待たされて、証明書の発行に必要な印紙を買いに郵便局へ行ったりしたので、結構時間がかかりました。

 

街の写真屋さんでパスポート用の写真を撮ってもらい、証明書と写真を持って日本大使館へ。

海外旅行の情報誌などに、「パスポートのコピーと写真を持って行きましょう」と書いてあるのを見かけますが、それだけじゃダメです。

 

手続きには、戸籍謄本(抄本)が必要

 

私 「パスポートのコピーじゃダメですか?」

大 「拾った人ならコピーできますから。」

私 「免許証では?」

大 「外国人でも取れます。」

 

大使館では確実に日本人だと証明出来る物がないと、再発行も帰国証明書も作れないとの事。

 

はっ! 日本時間だと、今は金曜日の午後3時。

後2時間しかない。

今日中に取れないと、来週になってしまう。

つまり、帰りの航空券を買い直し+その間のホテル代=数十万円

 

「すぐ市役所に行って!」と、慌てて日本の家族に電話しました。

後は、戸籍抄本がFAXで送られてくるのを待つばかり。

 

「FAXが届いて手続きが完了したら、携帯に電話します。」と言ってくれたので、ぶらぶらと市場を散歩しながら気持ちを落ち着かせます。

 

 

果報者は寝て食べて待て!

 

フルーツを買ってモグモグ食べてたら、果報者宛てに大使館から電話がありました。

 

「奇跡が起きました。公園のゴミ箱に捨てられていたのを拾って、大使館に届けてくれた人がいます。日本に帰れますよ。」

マジですかぁ~~~ヾ(。>﹏<。)ノ゙✧*。

 

お金は返ってこなかったけど、捨てられたパスポートだけは手元に戻ってきました。

こんな事は初めてだそうです。

運が良いんだか、悪いんだか。。。

 

クロアチア航空 「今回は事情が事情なので、無料で変更します。」

ホテル 「昼間はバーを使わないから、あなたの為に開けておいたわ。自由に使ってね。」

 

泣いても良いかな?

 

皆様のご厚意のおかげで、一日遅れて無事にドブロブニクで友人と合流して、予定通り日本に帰国できました。

 

拾ってくれた方のアドレスを大使館員が聞いておいてくれたので、帰国後にお礼のメールを送ると、

 

私 「パスポートを拾って大使館に届けて頂き、有難うございました。小さなお礼を送りたいので、ご住所をお教え頂けますか?」

 

良い人 「僕の国の人間があなたに迷惑をかけて申し訳ありませんでした。あなたが無事に日本へ帰れた事が、僕にとっての何よりのプレゼントです。」

 

じ~~~~~ん (T_T) (T_T)

なんて良い人なんだろう。

 

私はたまたま友人と一緒でラッキーでしたが、一人だとお金を貸してくれる人はいません。

GWや年末年始には長期で役所が閉まるので、戸籍謄本(抄本)の発行が出来ません。

 

それからは保険だと思って、海外に行く前には必ず戸籍謄本(3ヶ月以内)を持って行ってます。

それに加えて、パスポートのコピー、クレジットカード1枚、ちょっぴりのお金、これだけは別の場所に入れて持ち歩くようになりました。

 

“備えあれば憂いなし” です。

 

 

↑ このどこかに、スリが生息している。

 

この次行く時は、リュックにネズミホイホイを仕掛けて行こうと思います。